頸椎、首の骨の特徴や動きについて
頸椎の解剖学的特徴として勉強の為に個人的にまとめたものがあったのでせっかくだからブログの記事に使います
かなりマニアックですが、専門的な知識の方が面白いと思うのでやります
解剖学的に観察される頚椎の可動性
●頸椎の屈曲、伸展について
後頭骨・環椎関節・・・この部分では頸椎において最大の屈曲伸展運動が行われる。
(可動域はおのおの15°で合計、約30〜35度)
屈曲、伸展の動きの約50%は後頭骨と 環椎(C1) の間でおこなわれ、残りの50%は比較的分担して動きます
(C5 – C6 が比較的大)。
環椎・軸椎の間で0~15度、合計35度~50度の屈曲伸展が後頭骨・環椎・軸椎の間で起きています。
頚椎のすべての動きは同時に動き、屈曲と伸展ともに約45°頚椎全体で約90°。最大で130°。そのうち上部頚椎は20~30°、下部頚椎では100~ 110°。ただし顎を引いてからでないとこの角度は出ません。
●頭部が右または左に傾いているときは後頭骨・環椎(0と1)間にズレがあることが多い。患者に頸部を最大限伸展してもらうと、頭部の傾きがよくわかる。
●頸椎の回旋について
回旋の約50%は atlas 環椎(C1) と axis 軸椎(C2) の間で行われ、残りの50%は 第3頚椎(C3) 以下の各椎体間で分担して動きます。
回旋の大部分は第1頚椎(C1)と第2頸椎(C2)の間で40~45°可動しており、下部頚椎でも40~45°です。
側屈は全体的には45°で、上部頚椎(後頭骨から第3頚椎)では8°。ただし環軸関節は医学的には動かないと言われています。側屈はすべての頚椎の動きで行なわれますが、純粋な動きとして起こるのではなく、回旋要素との組合せによる動きです。
●第1頚椎は第2頚椎歯突起の存在で前方へは動いても、後方へ下がることはない。
●後頭骨・環椎関節では屈曲伸展運動、側屈運動が行われるが回旋運動はほとんど出来ない為、回旋の歪みが起こりやすい
●頸椎における屈曲伸展、側屈、回旋の大部分は後頭骨・環椎・軸椎の間で起きる。そのためこれらの部位は重要な矯正ポイントになっている
頸椎上部におけるおもな伸筋のふくらみは後頭骨・環椎・軸椎の部にあることがそれを証明している。
●頸椎は上位頸椎(環椎・軸椎)と下位頸椎(第3頸椎~第7頸椎)に分類されている。
上位頸椎は互いの形状が異なり下位頸椎とも異なっている。下位頸椎は基本的な構造が同じである。
●上位頸椎(環椎1・軸椎2)
第1頸椎はリング状の形状をしていて環椎と呼ばれる、第2頸椎は軸状の突起を持っていて軸椎とよばれる。第1頸椎と第2頸椎は関節を作り環椎・軸椎関節と呼ばれる。
●頸椎において最も大きな回旋運動は環椎・軸椎関節で行われる。約90度の回旋が可能。(全頸椎の回旋は180度)
●アッパーサービカル・ホールインワンテクニックでは頸部の痛みや肩コリは環椎・軸椎の矯正だけで充分な効果があると主張している。(頸部の痛みだけでなくこの部位の矯正だけで全身の痛みが改善するとも言っている)
●経絡ハリ治療でも同様な考えかたがあり、頸部の痛みには主に環椎・軸椎にハリを打つ。
●下位頸椎(第3~7胸椎)では側屈と回旋は独立した動きとしては起きない、側屈は回旋を起こし、回旋は側屈を起こす。たとえば頸部を右に回旋すると右側屈が起きる。
●頸部の屈筋のふくらみの中心は第4頸椎、第5頸椎の前方にある。頸部における屈曲の大半がここで起きることを示している。そのためここが頸部屈曲ストレスの最大部位と考えられている。
●自動車を運転中、前方あるいは後方から追突されると、第4、5頸椎が前方あるいは後方にズレる。
●下位頸椎の中で第4、5、6頸椎が最も可動性がある。それゆえにズレの起きやすい部位でもある。
●第5頸椎の矯正を重視する。頸部湾曲の最大凸部は第5頸椎!頸椎の中で椎間板ヘルニアがおきやすいのは、第5頸椎
●第5頸椎と第6頸椎の間の椎間板は頸部の椎間板の中で一番厚みがある。
●椎間板の厚さの平均値・・・頸椎3ミリ 胸椎5ミリ 腰椎9ミリ
(椎間板は基本的には脊柱下部に行くにしたがって厚さを増していく)
●第7頸椎の椎体は下位頸椎の中で一番大きい。
※頚椎は重い頭蓋骨(5kg程)を支え、腕を引き上げるのですが、腰椎のように強靭な筋肉(腹筋、背筋)によ って保護されていないため、一般的には非常に不安定でいつもストレスを受けていると言われます。そのため、頚椎は加齢的な変化や首の不良姿勢、 外傷、スポーツ傷害によって頚椎疾患を起こしやすいと考えられているようです。
●身体均整法による頸椎の分類 ●頸椎のズレと病気
C1・・・左右型 頭痛頭重・・・C1・2
C2・・・回旋型 眼耳鼻・・・・C1・2・3
C3・・・骨盤型 三叉神経痛・・C3
C4・・・前後型 顎関節症・・・C4
C5・・・左右型 むちうち症・・C4・5
C6・・・回旋型 甲状腺・肩関節痛・・・C5
C7・・・骨盤型 肩甲骨痛・・・C5・T3・4
手のシビレ・・C6・7・8
肩コリ・・・・C7・8・T1・2
※ちなみに、加齢により頚椎の後縦靭帯が変性し、脊髄神経を圧迫している場合は、上肢症状より先に、足が突っ張り歩けない痙性麻痺や、尿や便の排泄が悪い膀胱直腸障害が出現する可能性が高いので、臨床上注意が必要です。
頸椎神経根から形成される神経は興味深い。
C1、C2神経根は、後頭神経を形成。
C3,C4神経根は、横隔膜神経を形成。
C5~T1神経根は、腕神経叢を形成。
肝がんで横隔膜を圧迫した場合、頸椎に痛みが来る場合がある。
前方へ移動しようとする頭部を後ろに引いて支えているのが後頭下筋という筋肉である。
後頭下筋
後頭下筋(こうとうかきん)は、短背筋のうち、後頭部の最深層に位置する筋肉である。
大後頭直筋、小後頭直筋、上頭斜筋、下頭斜筋の4部に分けられる。頭を後ろに引いて、直立する作用をもつ。
(ウィキペディアより引用)
ここで後頭下筋がどこに付着しているかチェックしてみよう。
大後頭直筋 起始:第2頚椎の棘突起 停止:後頭骨の下項線外側部
小後頭直筋 起始:第1頚椎の後結節 停止:後頭骨の下項線より下の部分
上頭斜筋 起始:第1頚椎の横突起 停止:後頭骨の下項線より上の部分
下頭斜筋 起始:第2頚椎の棘突起 停止:第1頚椎の横突起
※筋肉が収縮して骨が動く際、関節を挟んで一方の骨は固定され、もう一方の骨が動く。
起始とは相対的に静止した骨への筋の付着部。 停止とは相対的に動くほうの骨への筋の付着部。
ここでポイントを整理
1. 後頭下筋のいずれも起始・停止は第1頚椎もしくは第2頚椎である。
2. よって上部頸椎の変位は必然的に後頭下筋に影響を及ぼす。
3. 後頭下筋は後頭部の最深層に位置する深層筋。
4. 結果、深層筋が緊張することで頭痛や肩こりをはじめとした様々な症状をもたらす。

